2024年7月末から始まるパリ五輪で、HYBEが韓国応援のツールとしてペンライトを提供すると報道されました。
このペンライト文化をHYBEが“K-POP発祥”とコメントしたことが炎上しています。
この記事では、パリ五輪HYBEペンライトが炎上した理由3つをまとめました。
ペンライトの歴史も調査して発祥は誰からなのかも明らかになったので、併せてチェックしてください。
パリ五輪HYBEペンライトの炎上理由3つ

韓国の芸能事務所HYBEがパリ五輪・韓国団の応援グッズとしてペンライトを提供すると報道されました。(2024年7月9日)
報道の中で、HYBEがペンライト文化をK-POP発祥だとコメントしたこと等が炎上しています。
なぜ炎上したのかくわしい理由を3つまとめました。
炎上理由①ペンライト発祥はK-POPではない
そもそも、ペンライトの発祥はK-POPではないようです。
ペンライトの歴史を調査して分かったのですが、ペンライトそのものは日本から始まりました。
▶ペンライトの発祥については後ほど紹介
ただ、『スマホ連動型のペンライト制御』はSMエンターテイメントが特許を取得していることから、そのシステムについてはK-POP発祥と言えそうです。
ペンライトをコンサートで使うというアイデアは日本発のもの・文化だと認識されているので、K-POPが発祥だというHYBEのコメントは事実ではない!と炎上しました。
また、K-POPでペンライト演出を広めたのはYGエンタ所属のBIGBANGで、制御ペンライトの初採用はSMエンタのEXOということも指摘されています。
2013年のBIGBANGコンサートのペンライト演出はこちら↓
うちの子BIGBANGテソン出演ZERO、画面下半分は会場のペンライトの海。上半分の暗闇中央に見える白い明るい光は事務所の後輩イ・ハイと悪童ミュージシャンを撮影しているライト。ライトの向かって左側にぽつんとあるペンライトがジヨン 笑 pic.twitter.com/WjLIvAg2vs
— yuuko (@yuuko1845) June 26, 2013
EXOの遠隔操作ペンライトは、2017年に導入されています。
一昨年のSMTでEXOの出番でも白のライトは断然他のペンライトよりまばらで少なくて、トンのレッドオーシャンやsjのブルーオーシャンを初めて見た私はいつかEXOも会場を真っ白に出来るんだ!するぞ!(誰)と思ってたけど、遠隔操作ペンライトになっちゃったらね…😞😞😞
— 煙草 (@LOEYEOL614) July 14, 2017
実際にはSMエンタが主導してきたペンライト文化を、あたかもHYBEが背負ってきたかのような表現に「NO!」を表明する声が上がりました。
制御式ペンライトは最初にソニーが開発してジャニーズが使用し始めて、それを韓国のグループで初めて取り入れたのはEXOだしそもそもペンラ文化の発展にHYBEは何一つ関わってないよ
— 不要ちゃん (@ex0_daisuki) July 10, 2024
炎上理由②五輪ペンライトは過去にもあった

ペンライトについて、「全世界の人々の祭りである五輪にペンライトが使われるのは今回が初めて」という点についても、事実ではないと炎上しました。
オリンピックでペンライトが使われるのは、2024年パリ五輪が初めてではありません。
2021年に日本で開催された東京オリンピックでもペンライトが発売されています。
記事に「五輪にペンライトが使われるのは今回が初めて」と書かれていますが2021東京オリンピックでも公式ペンライトが発売されていますが??? https://t.co/CHDG0mzsgr pic.twitter.com/GEUBdXp1fL
— MTMT (@MT955510) July 9, 2024
Kstyleの記事は、韓国の「@star1」サイトに掲載された記事を紹介しています。
@star1サイトでの精査が不十分だったといえますね。
炎上理由③ 日本だけ内容訂正&公開停止
ネットでの炎上をうけて、kstyleに掲載されていたHYBEの該当コメント『K-POPから始まったペンライト文化~』の部分が訂正されました。
<訂正前コメント>

「K-POPから始まったペンライト文化を国際的なスポーツの場にまで拡大し…」
<訂正後コメント>

「アイドルのペンライト文化を国際的なスポーツのにまで拡大し…」
さらに、翌日の7/10には記事そのものが公開停止になっています。
2024年7月9日に掲載した「2024年パリ五輪用のペンライト」の記事におきまして、内容に誤りがありましたので、Kstyleでは一度ニュースを掲載中止させて頂きます。…
— Kstyle (@Kstyle_news) July 10, 2024
Kstyleの訂正について、こんな疑問の声もありました。
KStyleがペンライトを韓国発祥って言っただけだからすぐ修正できたの?
— とける (@zgjAAaua0HICAf2) July 9, 2024
それともHYBEが韓国発祥ってほざいてんのに勝手に修正したの?
どっち? https://t.co/odqaeQg57t
実は、今回の訂正は日本での報道分だけで、韓国の元記事では訂正されていません。
元記事を自動翻訳したスクショがこちら↓(2024/7/10 11:00時点にスクショしたもの)

ここで応援棒と訳されているのは、原文では「응원봉(ウンウォンボン)」と書かれていて、K-POPアイドルのコンサートで使うペンライトを意味します。
つまり、HYBEが「応援棒=ペンライト文化はK-POP発祥」とコメントしたこということ。
韓国の報道で訂正されないとなると、韓国および他国では「ペンライト文化はK-POP発祥」と認識されることに…

HYBEに訂正を求める声もあがってるね。
K-POP界隈以外にも波紋は広がっています。
ペンライト発祥は誰?歴史を調査
異文化交流(灬╹ω╹灬)
— ぢゅんち❖Tonberry (@junchigarnet) March 25, 2018
外人もLIVEでペンライト振るようです。
発祥の地ってどこなんだろ?
日本?海外? pic.twitter.com/E9fMwiggqL
HYBEはK-POPがペンライトの発祥だとコメントしていましたが、そうじゃない~!という声があふれています。
そこで今回、ペンライトの歴史を調査しました。



ペンライト発祥はあのアイドルだったよ!
ペンライト発祥は1974年の西城秀樹!
今日は #ペンライトの日
— ちほ.S (@DJfUceOb1ZJszMV) August 3, 2021
今から47年前、1974年8月3日
西城秀樹第一回大阪球場コンサート🏟
秀樹の呼びかけにファンは懐中電灯🔦を持ってライブに行きました
以降、ライブには欠かせないものになりました😊
秀樹もペンライト振ってる〜💓#スタジアムライブ#西城秀樹 #HidekiSaijo pic.twitter.com/VAAZnn1ecH
調査したところ、ペンライトの発祥は日本のアイドル・西城秀樹さんだそうです。



2016年8月24日発行の新聞で、ヒデキさんが『ペンライトは僕のコンサートが発祥だ』とコラムを書いてたよ~!
1974年8月3日のコンサートが夜公演だったので、西城秀樹さんが前日のラジオで「客席のみんなが見えるように、懐中電灯を持ってきて」と呼びかけ、多くのファンが応じたそうです。
翌年のコンサートでは、会場周辺にライトを売る露店が並んだんだとか。
3年後には、豆電球に赤や青のセロハンを巻いて色をつけだしたそうですよ。
1980年代には、化学反応で発光する『ケミカルライト』が登場して公式のペンライトになりました。


K-POPの始まりは1990年代で、いわゆる第1世代のH.O.T. やソテジワアイドゥルが活躍しました。
西城秀樹さんが初採用した1974年はまだK-POPは誕生していませんね。
では、K-POPでペンライトが現れたのはいつ頃なのでしょうか。
韓国のペンライト採用は2000年代
K-POPでペンライトが誕生したのは2000年代で、先ほども紹介したようにBIGBANGがペンライト文化を広めたそうです。
BIGBANG以前にもペンライト自体は使われていましたが、『グループごとにペンライトがある』という今のK-POPペンライト文化を作ったパイオニアはBIGBANGです。
KPOPアイドルのペンラの歴史の最初はBIGBANG。指ハートの元祖はジヨンちゃん。ジヨンちゃんが流行らせた物その他いろいろ……
— みゅー (@m__uu__) August 11, 2023
ジヨンちゃんは流行の一番前に居るなぁ pic.twitter.com/KuERAtdxNN
BIGBANGのペンライト(뱅봉ベンボン)は、ペンライトの先に黄色の王冠がついているデザインです。
初代ベンボンは、王冠がシルバーラメ入りの黄色&銀色の持ち手でした。



ペンライトが出てくるまではどんな応援方法だったの?
ペンライトが登場するまでは、カラー風船で応援していました。
韓国の1世代アイドルの応援道具はカラー風船がメインで加えて雨合羽が基本。重要なのはカラーで色で喧嘩してた。詳しくは「応答せよ1997」をご覧ください。H.O.Tのカラーは白でした。 pic.twitter.com/fLqLibFXQM
— Dr. Japanese Studies(日本学) 【Goal=Writing Book】 (@drjpstudies) July 10, 2024
アイドルごとにカラーがあり、応援するときに色で勝負していたんだとか。
同じカラーのアイドル同士だと風船では見分けがつかないので、形・デザインで差別化できるペンライトに変わっていったそうです。
制御装置システムはいつから?
ペンライトの色や光り方を制御できるシステムが導入された時期も調査しました。
世界初は2011年のコールドプレイ
世界で初めて制御システムつきのペンライトを採用したのは、イギリスのロックバンド・コールドプレイです。
2011年に開催した『マイロ・ザイロト』ワールド・ツアーで、制御装置がついたLEDリストバンドの演出をしています。
ライブの様子を収録したドキュメンタリー「Live 2012」で制御リストバンドを確認できます↓
日本では2013年に初導入
日本で遠隔制御ができるペンライトが導入されたのは、2013年のいきものがかりです。
2013年9月1日から開催された「いきものがかりのみなさん、こんにつあー!!2013~I~」で、リストバンド型の制御ペンライトが採用されました。




FreFlowⓇ (フリフラ)リストバンド型ライト
musicmanより引用
近年ペンライトやリストバンドライトを無線制御するシステムは数種類登場しており、大規模会場等での実績も報告されているが、縦横無尽に走る光の列、寒色から中間色を経て暖色への滑らかな色の変化、会場全体をランダムに多彩に光らせる、フラッシュライトの様な高速点滅、などの各種演出効果を共存させて、且つそれらの変化を 10 種類別々にコントロールし、ステージ照明・演出とリンクさせ、3 万の色変化を無線で一括制御するシステムは世界初。(当社調べ)
https://www.sme.co.jp/pressrelease/news/detail/NEWS000747.html
無線で色や点灯をコントロールして、コンサートを彩る演出として活躍したそうです。
その後、元ジャニーズの嵐が2014年にうちわ型で採り入れ、2015年にはペンライトに発展しています。
制御ペンラ値段上がりすぎ!
— ゆりか☻ັ (@happyurica) February 29, 2024
嵐は初制御ペンライト兼うちわ(2014年)が2500円でその後もそこまで高くならなかった。
BTSのアミボムver.2(2017年)は4000円越えで高いと思った記憶 pic.twitter.com/bCyVDeaZ5p
嵐のコンサートに行ってきた🎵
— ハナチョコ (@szitkisslove) November 8, 2015
楽しかったな~
ペンライトが制御されてて
凄くきれいだった(o^-^o)
最初、ペンラきれいすぎて嵐みるの大変(笑) pic.twitter.com/i05yjZa0Wr
韓国では2017年EXOが初
韓国で初めて制御型ペンライトが採用されたのは2017年で、SMエンターテイメント所属のEXOです。
SMエンタがスマホ連動型の制御装置の特許を取得しています。
▶特許詳細はこちら
【G公式】SUPER JUNIOR_シウォン、EXOコンサートを応援中。
— 韓流ツイッター (@kor_celebrities) July 15, 2018
[SUPER JUNIOR]のまとめLIVE⇒ https://t.co/vMprM5UWw4 pic.twitter.com/8b6hCT0p5q



K-POPではBIGBANG(YGエンタ)とEXO(SMエンタ)がパイオニアだね!
まとめ
パリ五輪にHYBEが提供するペンライトの炎上をまとめてお届けしました。
ネットで批判されているポイント・炎上理由は3つあります。
- 「ペンライト発祥はK-POP」はおかしい
- 五輪ペンライトは過去にもあったのに、パリ五輪が初めてはウソ
- 日本だけ記事訂正&削除で、韓国記事は訂正なし
ペンライト文化も調査しました。
- ペンライト発祥は1974年の西城秀樹
- 韓国のペンライト文化発祥は2000年代のBIGBANG
- 制御型ペンライトの世界初は2011年コールドプレイ
- 制御型ペンライトの日本初は2013年いきものがかり
- 制御型ペンライト韓国初は2017年EXO(スマホ連動型)
今回は、韓国の大手事務所HYBEのコメントがかなり大きく炎上してしまいました。
韓国元記事が修正サれる可能性はそう高くなさそうですが、引き続き見守っていきたいと思います。